2017/01/13

スリランカ料理レッスン、Good Market : スリランカ5日目

楽しみにしていたことの1つがスリランカ料理レッスン。
一般家庭でどうやって作られているのかに興味があったし、自分で作るきっかけになりそうだと思って。
colombo、sri lanka、cooking、lessonで検索して、出てきたのがWithlocalsのものだった。
フィードバックを見てコンタクトを取ると、返信も早い。
Airbnbを愛用しているので、こういったC to Cにも抵抗がない。
で、予約したのがDuneeshyaのレッスン。

場所はコロンボ中心地から車で20分くらいの郊外の住宅地。
そこにある彼女の家。
ちょっと早めに着き、マイケルさんに電話をしてもらう。
外まで出てきた彼女は写真よりも若くて、30代半ばかな。

スリランカの標準的な家庭ってこんな感じなのかな?
まずは座ってスリランカ料理についての説明と今日のレッスンの段取りを聞き、調理に入る。

その間、キッチンでは旧式の圧力鍋が音を立てている。

中は若いジャックフルーツ。
追加メニューでジャックフルーツのカレーをリクエストしていたのだ。

熟れたジャックフルーツは柔らかく甘いが、若い実は固く、下準備として柔らかくなるまで煮込んでおく必要があるそう。

下処理の終わったジャックフルーツを鍋に入れ、スパイスや香味野菜を加え、

ココナッツミルクを入れて煮る。

レッスンにはご飯の炊き方も含まれている。
湯取り式ではなく炊くのだけど、日本のように蒸らしたりはしない。

炊飯器の内窯を鍋代わりに使っているのは、彼女のオリジナルだろうな。

圧力鍋では、今度はジャガリを使ったスリランカのプリン、ワッタラパンを蒸す。

バナナの葉は家の庭から取ってきたのかな。
こうやって手軽に切って使っているのか。

白身魚のアンブルティアルは、クレイポットで煮焼く。
酸味の強いゴラカを加えるので、金属の鍋を使わないほうが良いのだ。
焦げ付き防止で、バナナの葉を敷く。

我々が買ったクレイポット、大きすぎたねえ…と、ここで小さ目なのを買い足したくなった。

同時進行でパリップというレンズ豆のカレーも作る。
包丁は切れないが、手際が良くて、作る順序など作業に無駄がない。
こういう段取りで作ると、複数種類のカレーやおかずを短時間で作ることができるのだなと、その辺も学べる。

ココナッツは、昔ながらの器具で実から削り取り、

水を加えてココナッツミルクを絞り出す。
最初が1番絞りで濃い、2番絞りは薄目。
それぞれ、料理で使い分ける。

これは日本ではマネできないなあ。

そうこうしている間に、ジャックフルーツのカレーが完成。

インゲンのカレーに取り掛かる。

インゲンは緑色が褪せない程度に火を通すこと。
そして、ここで味見をして、物足りなければこの調味料を足すこと、など、本では学びにくいコツに溢れている。

パリップ同様、スリランカ料理には欠かせないポルサンボルも、もちろん習う。

お気に入りのゴトゥコラサンボルも。

同じサンボルでも、合わせ方が違うのか。

器に盛って、完成!
ここまで、最初の説明入れて2時間くらい。

スリランカ料理の基本でもあるパリップは、レンズ豆のカレー。
煮込まずに柔らかくなったところのキレのある美味しさ。

そしてポルサンボル。
色々なポルサンボルを食べてきたけど、このしっとりとしたのが好みだった。

追加メニューのジャックフルーツのカレー。
まるでツナのような歯触り。

ゴトゥコラを使ったサンボル。
フレッシュな苦味がクセになる。

インゲン豆のカレー。

これを作りながら彼女が言っていたことが印象的だった。
スリランカ料理を作る時、色がバラけるようにメニューを選びなさいと。
黒いカレー、緑のカレー、黄色いカレー、赤いサンボルというように。
それぞれに持つ栄養素が違うから、色違いの料理を合わせることで、バランスの取れた食事になるのだそうだ。
アーユルヴェーダが活きた医食同源のスリランカ料理らしい考え方だと思った。

白身魚のゴラカ焼き、アンブルティアル。

皿への盛り方も教えてくれた。
ご飯を中心に、手前を空けて盛り、

そこで混ぜながら食べる。


おおっ!家庭料理が美味しいとは聞いていたが、ここまでとは思わなかった。
旅行中にスリランカ料理ばかり食べてきたし、来る前も東京の店で食べてもみたけれど、ダントツの1番。
作る過程に関わって来たからというのもあるが、とにかく美味しい。
やはり作りたてのフレッシュさは違うのだ。
材料がシンプルだからこそ、それが活きる。


料理をどこで習ったのかと聞くと、母親からとのこと。
母親が作らないものは、近所の女性から習ったのだそう。
それをマイケルさんに伝えたら、自分の奥さんも同じだと言っていた。
そうやって伝えていくもので、だからスリランカ料理は家庭で食べるのが最も美味しいのだと。

溶け残ったジャガリが蜜になったワッタラパンも美味。


印刷されたレシピが配られず、メモをしなかったために詳しい分量などは持ち帰れなかった。
せめてムービーで撮っておくべきであったと後悔。
でも、ここで習ったことが帰ってからスリランカ料理を作った時にとても役にたった。
タイミングやちょっとした火加減、味加減の調整は、レシピだけでは読み取りにくい。


衛生感や設備がスリランカの一般家庭なので、トイレも含め、それが無理な人はホテルで開催されている料理教室に参加したほうが良いだろう。
ダイニングテーブルで小さなアリが行進していたし、道具の洗浄が甘かったりはしたが、郷に入ってはと思って気にしないことにした。
彼女は賢く、食を通してスリランカの文化や歴史を説明してもくれる。


参加した人が名前を書いたリストを見せてもらったら、シンガポールからの旅行者が多かった。
でも、日本人も来るよと。
我々は基本のスリランカ料理にジャックフルーツのカレーを足したメニューにしたけど、お祝い用のメニューなど、リクエストに答えたレッスンを行っているそうだ。

コロンボに戻って、真っ先に向かったのがオーガニックスーパー。
Good Marketという土曜日にオーガニック&ファーマーズマーケットを主催している団体が開いた店舗で、生鮮食品から化粧品まで取り揃え、自家焙煎のコーヒーも販売している。

この時も弾けたように買い物をしたし、最終日に再度寄って残ったスリランカルピーを使いもした。
コロンボで特に好きだった店。