ラボに最初に来たのは何年前だろう?
この並びにはほとんど店がなかった。
すぐ目の前に住んでいたママン夫妻が、いい店があると連れてきてくれたのだ。
この日は4人で、グラスで泡の後、好みを伝えておススメのワインをボトルで。
Chateau du Hureauのソーミュール。
料理もサービスも1人でされているので、前菜はお任せがスムーズ。
カボチャ&生姜のポタージュとフォアグラ&茸のパイの組み合わせに悶えた。
バターの香りが豊かで熱々濃厚なパイにカボチャの甘さと生姜の爽快感。
毛蟹と牡蠣をハーブと一緒に蒸したのは、その旨味が抽出されたようなスープがソースになる。
寒ブリと寒じめほうれん草のマリネ、今年のオリーブ。
次。
ラ・シュフレーヌ。
インド料理屋でもすんなりと馴染むくらいスパイスが効いているブーダンノワール。
ジャガイモは、厚さがまちまちで揚がり具合にムラがあるのが旨い。ほっこりだったり、バリっとしていたり。
ブーダンにナイフを入れると、湧き出るように黒いピュレが出てくる。
それをジャガイモのソースのようにして食べる。
自家製アンチョビのサラダには、紫芋やナッツが入って。
アンチョビというよりマリネ的。
次の料理に合わせたワインをと。
サン・ガヤンのラストー 2010。
猪の赤ワイン煮込みに温泉卵。
ホロホロと崩れるような猪。
こってりしてそうでサラっとしている。
肉の持つスパイシーな香り。
さらに赤。
ジル・ロバンのアルベリック・ブヴェ 2011。
チーズ盛り合わせ。
最後に1杯。
グラン・コモンのロゼ。
寛げる緩い雰囲気ときっちりと旨い料理のコントラストがいいんだよな。
この緩さは貴重だ。出そうと思って出せるものではない。