カウンターだけ、感じの良いご夫婦の店、Bistro YEBISUにお誘いいただいた。
スパークリングワインで乾杯。
お通しのオリーブが温かい。
なんで今まで、オリーブだけで食べる時は冷たいままなもんだと思い込んでいたんだろう?
樽香が控えめで、香りはあり、それなりにしっかりもしていて…というリクエストでオススメを出していただく。
樽を使っておらず、いわゆるカリフォルニアのシャルドネではないというこちらにする。
リオコ、ノコ。
アンディーヴとグリュイエール、クルミのサラダ。
酢や塩の加減、アンディーヴとチーズの割合など、ちょっとした加減が好み。
白アスパラと半熟卵、上に田ゼリのほろ苦さ。
半熟卵が目玉焼きではなく、ごく緩いスクランブルドエッグ。
白アスパラに絡ませやすい。
自家製ロースハム。
自家製とはいえ、自分では頼まないであろうメニュー。
たびたびこの店に来る友達が「絶対!」と言うのでいただいた。
うむ、これは食べないといけないね。
しっとりとして脂の甘味があり、冷たくてもジュージィであるとさえ思う。
肉料理として満足。
せいこ蟹のリゾット。
ほぐされ、絡められた蟹の身や卵がシャリシャリと歯に心地よい。
アオサの香り。
日本人だからこそのリゾット。
赤はニュージーランドのピノ・ノワール。
ミルトン・ヴィンヤーズのクロ・デ・セント・アンヌ 2010。
うずらのロースト。
パリでうずらを食べてきて間もなかったから、やはり肉自体の水っぽさを感じてしまった。
気楽な店で食べる時、鳥類の肉自体の質が違うと思うことが多い。
日本でも食用のうずらは飼育されているし、流通が発達しているのに。
そもそもの需要が少ないからなのか、肉においてはフレイバーや個性の強さは求められていないのか。
確かに、友人知人でも肉なら牛、豚、鶏の肉しか食べられない、その3種でも内臓はダメという人はけっこういる。
うずらやブロイラーのウサギは鶏の延長線上のかなり近いところにいるように思うのだが、やはりダメだという。
全体で考えればそれが多数なのだろうから、スーパーでウサギがパック詰めで売られているような国と違いがあっても、しかるべきではある。
つけ合わせのタケノコに、春が来るという安堵。
クレソンのサラダ。
えぼ鯛とジャガイモのガレット。
カリっ、ほっこり、むっちりと、混ざり合う歯ごたえ。
えぼ鯛とジャガイモの異なる甘さ。
どれも練られているなと思う。
料理もワインもサービスも。
とはいえ気を緩められる雰囲気があり、寛いで食事をしているといった風情の客で満席。
カウンターの中の方たちに影響されるのだろう。
なんだかすごく晴れやかな気持ちになる店。
男性客も多い。