出張中に素晴らしいお誘いが舞い込んだ。
これを逃す手はない。
会場はファロの特別なお部屋。
9人での会食。
主役はこちら。
高揚して気を失いそうだ。
ボランジェのラ・グラン・ダネ 2004で乾杯し、ホッキ貝とつぼみ菜のサラダ。
貝の甘いこと。
オレムス、トカイ・フルミント・ドライ・マンドラス 2010の確実な酸味とふくよかさは、何度味わってもほれぼれする。
赤座海老のクルードとウイキョウのマリネ。
まず大きさに驚く。
その身はねっとりと濃い。
ウイキョウとオレンジ、オリーブオイルにコクを加えるのは、海老のミソ。
甘鯛のヴァポーレとホタテガイのヴルーテ。
これもまた、魚介類の持つ旨味に引き込まれる。
舌触りの滑らかさ。
こんな贅沢な飲み比べができるなんて!
マカン2009と、リリース前のマカン2010。
リオハという土地の持つ力を痛感するワインだ。
リリース後、あっと言う間に品薄になったそう。
最初の香りの馥郁さは2010が優れているように感じられるが、しばらく置いた後のハーブ香や奥行きはどちらも引けを取らない。
2010のリリースが待ち遠しい。
黒トリュフのタリオリーニ。
黒トリュフは、歯ごたえも楽しめなくてはいけない。
やわらかくも固くもない独特の食感。
だからこその厚さ。
絡めたソースにも黒トリュフ。
コルクについての話を聞いたり。
素晴らしいワインを作る人は、ワインを先の世代につなげるべく労力を惜しまない。
ベガ・シシリアのワインを飲むことがあったら、コルクを握ってみるベき。
クレピネットで包んだ仔羊ロース肉のロースト、黒トリュフ風味。
一皮剥くと、厚切り黒トリュフが巻かれている。
登場。
バルブエナ 5 アニョ、マグナム 1997。
圧倒的な多層感。
軽やかでかつ華やか。
時によって顔を変える面白さ。
いつまでも飲み続けて、その異なる顔を楽しみたい。
鹿児島産、網採り仔鴨のロースト、
内臓を詰めた腿肉を添えて。
ファロはイタリアンとフレンチのいいとこ取りだ。
このソース、火入れ。
イタリアのチーズ盛り合わせ。
デザートワインとして、オレムス、トカイ・アス、プットニョス 2000。
頬が緩む。
オレンジのパルフェとチョコレートケーキ。
ワインや料理の素晴らしさはもちろん、毎回感銘を受ける言葉やストーリーがある。
本当にありがとうございます!