料理教室で北部タイ料理を習うのだとか。
聞くと、英語と日本語に対応しているとのこと。
それ、我々も参加して良いですかねえ?
というわけで、チェンマイで北部タイ料理を習うことになった。
ホテルまで迎えに来てくれた先生の車で出発。
レッスン前には市場散策も付いている。
チェンマイ旧市街から車で北東へ15分ほどの完全地元向け市場。
とはいえ、ここはとっても清潔だった。
生きたカエルちゃんたちや、
烏骨鶏(右の黒いの)も並び、品揃えが豊富。
魚介や肉は別棟で、空調や防虫がされている。
鶏屋。
内臓屋。
このベロンと白いのは胸腺だったかな。
日本以外の国の市場ではよく目にする豚フェイス。
野菜や惣菜などのゾーン。
タイの野菜は昔ながらの青臭さがあり、味が濃くて旨い。
見慣れない野菜も多い。
料理教室の先生が日本語と英語を交えて説明してくれ、それに隊長が捕捉をしてくれる。
なんて贅沢な。
やはり米の種類は豊富。
ガピ色々。
白い色の、熟成が浅目と思われるものを買ってみる。
漬物も色々とあるのだなあ。
タイで美味しいと有名な塩田の塩を買うも、隊長の家に忘れてきたね。
北部は料理にあまりココナッツミルクを使わないのだけど、ココナッツ絞り屋はある。
こうやって絞りたてのものを使ったら、そりゃあ美味しいでしょう。
惣菜屋も。
食べたことのない果物もたくさん。
ジャックフルーツって、でっかいねえ。
ケープムー屋。
やはり2種類ある。
そして、ナムプリックヌムと一緒。
虫関係。
カエル姿揚げ。
お菓子ゾーン。
カオニャオマムアンですな。
もち米の種類を選べる様子。
何か食べたいなあ。
これをいただこう。
ココナッツミルクのタコ焼き的なもので、中は万能ねぎかトウモロコシ。
どちらも温かくて甘くて塩気もあって、周りがサクサク中トロリで、やたら旨い。
先生が色々と試させようとしてくれるのがうれしい。
気になるものは買って、味見をさせてくれる。
タイのお茶を飲んだことがないと言うと、1杯頼んでくれた。
ミルクかコンデンスミルク入りのオレンジ色の醗酵茶。
プーアルの香りもある。
必要な食材と私たちが食べてみたい、食べたことがないというものを買い、市場を後にする。
レッスンは先生のお宅で。
先生は30代の男性で、北部の料理はお母様に習ったという。
途中で帰宅したお母様に見守られつつのアットホームなレッスン。
コンロはテラスで。
この時期に外で料理をするのは気持ちが良い。
まずはもち米やご飯を炊く。
ああ、もち米はこうやって炊くのか。
この器具が欲しくなり、いつ使うのかと己に問う。
なんと、1人1クロック。
唐辛子意外は同じ配合でペーストを作っていく。
さすが、先生は早いな。
スパイスを潰してペーストにするのは、けっこうな時間と労力がかかる。
その間にもち米が炊けました。
やっとペースト状に。
不思議なことに、みんな色が違う。
この日習う料理3種はすべてこのペーストを使うそう。
1つの基本ペーストがあれば、いくつかの北部料理にアレンジできるのだ。
焦げないように水と一緒にペーストを炒めて香りを出す。
油でなく水でも良いというのが発見だった。
タイ料理の炒め物は油がキツイと思う時があるけど、水を使えば軽く仕上がる。
1人1鍋だから、頃合いが掴みやすい。
ゲーンハンレー、完成。
実食。
1品作るごとに食べるから、出来立てだし、お腹がすきすぎることもない。
ご飯には雑穀入り。
三者三様。
隊長が唐辛子をたくさん入れた以外は同じはずなのに、味も違う。
先生のと食べ比べたり。
生姜が効いた豚の三枚肉とパイナップルの汁なしカレーは、ココナッツミルクが入っていないから軽やかで、くっきりとスパイスが香る。
このときはまだもち米の扱いに慣れてなかったけど、その後、何度ももち米を食べていく中で上手く丸められるようになったよね。
市場で買ってきた果物や惣菜を試させてもらう。
全然に臭わない若いドリアンや、ラムーという柿のようで少しクセのあるもの、梨っぽいプッサーなど。
この沢蟹の甲羅にそのミソとガピを詰めて蒸し焼きしたものは、日本酒に合わせたい。
タマリンドをそのままで食べるのは初めて。
ねっとりとしつつ酸味もあって、美味しいものだね。
2品目は北部のヘッドトープという茸を使った料理。
ヘッドトープの旬は6月で、2週間しか収穫できないそう。
この日は瓶詰を使用。
さっきのペーストを使って、挽肉とバイマクルーと一緒に炒める。
外側が固めで、噛むとプチュっと弾けるように中のゼリー状のものが出てくる茸。
市場で買ったこの豚の血のおこわ的な料理は、まるでスペインのモルシージャのようではないかと盛り上がる。
腹ごなしは家庭菜園見学。
色々な種類のハーブやフルーツが植えられていて、料理で使ったレモングラスやバイマクルーなどが驚くほどフレッシュな理由がわかった。
この青い花はお茶にしたりお菓子の色付けに使ったりするそう。
そうか、あの青は自然の色だったのだな。
ここでも味見をさせてくれるので、植物とその味や香りが頭の中でつながる。
パパイヤって、こんな生り方をするんだ。
この実は何に使うって言ってたっけな。
さあ、最後の料理はサイウアですよ。
さっきのペーストに、刻んだハーブやターメリックなどを追加。
腸詰作業はペットボトルの口先を使うのだけど、これがバカにできない。
溝にケーシングがひっかかって、専門の道具よりも詰めやすかった。
安全のため、本物の腸ではなくコラーゲンケーシングを使用とのこと。
どうにか詰めました。
この時点で、すでにそれぞれの色が違うのも面白い。
七輪で炭火焼き。
脂が中でブクブクと沸騰しているのがまた、美味しそうで…。
お茶を飲みながら盛り上がっている間にこんがり。
いただきます!
揚げたカシューナッツと生の生姜を齧りつつ。
やっぱり、人によって味が違う。
同じスパイスをほぼ同じ量入れたのに。
面白いなあ。
食べきれなかったサイウア、市場で買ったフルーツや惣菜をお土産にして、ホテルまで送ってもらう。
この教室、本当に素晴らしかった。
先生はヘルシー志向なのか、使っている材料は安心なものばかり。
楽しんでもらいたいというサービス精神に満ちている。
おかげで、北部料理や食材について掴むことができた。
また習いに来たいなあ。
隊長の見つけてくるものはハズレがない。