「行きたい店があるからご一緒しませんか」という素敵なお誘いをいただく。
その店とは、学芸大学のチニャーレ。
駅近くなれど、通り過ぎてしまうようなこじんまりとしたお店。
L字カウンターは雑多そうでいて実は計算されているに違いない。
そこに置かれたモノたちや花の飾り方、コックピットを思わせるキッチン、メニューが書かれた黒板の文字など、一体感があって目に心地よく、居心地も妙にいい。
かなり遅れてしまったので、追いかけるようにグラスで泡をいただく。
ご一緒の方々はすでにヒラメの昆布じめを召し上がったとのこと。
無念。大好きな昆布じめを食い逃した。
他の皆様はボトルの白に移行。
おススメで出していただいた5本から、一番右のを。
イタリア、ボルコ・デル・メルロのプリネ。
シャルドネだ。
お通し的に出される自家製パンは、生地から美味しい。
セイコ蟹とトマト、コリアンダーのサラダはライムをぎゅっと絞っていただく。
中南米を思わせる香りと、蟹卵のツブツブとした歯触り、身の甘さ。
生牡蠣はシェリービネガー(だったかな?)とエシャロットのソースで。
長崎県諫早産の小ぶりでつまった牡蠣。
ウニのクルード。
ウニとトマトとオリーブオイルとイタリアンパセリを和えた濃ゆいのを、こんもりとカリカリバゲットスライスにのせて。
白子のフリットには、プチトマトのフリットも。
外と中のコントラストが秀逸。
衣がサラっと細やかなのも好み。
そうです。
白ならシャルドネ、赤ならピノ・ノワールという王道好きなのです。
テヴネ・エ・フィスのマコン・ヴィラージュ。
岩塩の粒を纏ったフォカッチャが焼きあがった。
湯気が出ているところを頬張りたいが、落ち着いてからのほうが美味しいとのこと。
しばしの我慢。
丹波産イノシシ肉のパテ・ド・カンパーニュ。
やわらかな野性味としっかりとした肉感。
ジュレがまた旨い。
来た!
まだ湯気が出ている熱々をハフハフと。
では赤いきましょう。
ブシャール・ペール・エ・フィスのブルゴーニュ 2011。
鹿児島の青首鴨。
つけ合わせの分厚いポテトチップスにハマる。
黄金色のパスタは自家製のタヤリン。
天然の山エノキの文字を黒板で見たら、頼まずにはいられない。
まずは、イイダコソースで。
セロリがいいアクセント。
お口直し的に水牛のモッツァレラとビーツのサラダ。
白に戻りたくなって。
おススメいただいたコエノビウムが、さすが、このタイミングにぴったりだった。
山エノキの旨味爆発。
途中で追加したブイヤベースは、むっちりとした鱈。
本当はもっともっと味わっていたかったのだけど、遠方在住者ゆえ時間切れ。
いい頃合いのチーズをつまんで駅に走る。
残ったみんなが恨めしい。