歩いてTナガル周辺を散策。
大店含め色々な店が集まっていて、比較的歩きやすく、ショッピングにはちょうど良い地域。
デリーは街も建物も大きくて、歩いて回るのが楽しいという規模じゃなかったし、そもそもPM2.5で真っ白で、景色を楽しむことができなかった。
暖かくてのんびりした冬のチェンナイは、散策に合っている。
そして、街に馴染むには、やはり歩き回る必要がある。
下調べで気になっていた店に向かう途中で、そそられる店構えのところにも入ってみる。
時間に追われない旅の醍醐味。
そうやって入ったのが、Tナガルに面したNalli Chinnasami Chetty。
四方の壁が棚になっていて、産地や素材、テクニック、プライスごとにサリーや生地が整然と収納されている。
区画ごとに担当のおじさんがいて、希望や好みを伝えると、それを棚から出して前の台に広げてくれる。
それについて「これみたいなデザインの赤」とか言いながら、さらに出してもらって広げて…と色々な区画で繰り返し、選ぶ。
その部屋が4部屋くらい連なっていて、さらに上の階もある。
長さ5mくらいの布であるサリーは、色や織柄や刺繍やビーズなどの装飾で、とにかく多彩。
布好き、買い物好きには楽しくて仕方がない。
選べないし、あちいってこっちいって広げたり撫でたり巻いたり。
男性用のドーティは、これまた長い無地の布に金を使った鮮やかな刺繍の縁飾りがある。
シンプルさにハマる。
テーブルクロスに良さそうじゃないか?
ドーティコーナーのおじちゃんは不思議そうに、でも愛想よく対応をしてくれた。
クラシックな袋もかわいいよねえ。
まだまだ名残惜しいが、ひとまず会計をして店を出る。
ナリーのおかげで、すっかりサリーとインド布の魅力にハマってしまった。
シャリシャリとした肌触りで軽やかに透けるベンガルコットンのサリーと、正装用と普段用のドーティたち。
友達もごっそりと購入。
手作りなサリー着方指南書もいいよねえ。
これだけじゃあ着られないけど。
陽が落ちてきたら、街がさらに賑わう。
高架下には露店が出て、人とリキシャ―とバイクと車とでカオス。
デリーに比べて、サリーを着ている女性が多いなあ。
いくつかインドジュエリー屋を回ったけど、やっぱりあのナリーと同系列のジュエリー店が一番信用できる気がする。
もう、すっかりナリー信者。
で、サリー屋ナリーの隣にあるジュエリー屋ナリーに戻る。
ここでも、「この方向でもうちょっと細いの…」とか言いながら、片っ端から出してもらって試して値段を聞いて。
それぞれに満足な買い物ができてよかった。
The Gem Palaceのジュエリーもアグラのオベロイに入っている店で見たのだけど、なんとなくカチっとこなかった。
日本で買うより安いとはいえそれなりに高いものだから、記念品としてだけでは買えない。
デザインを考えても、その金額を出したらもっと気に入るものが東京で買えるように思えた。
というわけで、22金のインド100%なデザインのリングを買って、にっこり。
さて、そろそろホテルに帰りますかね。
車に連絡を入れ、待ち合わせの場所まで歩く。
そこらじゅうに祠がある。
昔ながらの設えの床屋が恰好良かったり。
やっぱり、こういう伝統的な感じが好きなんだねということに落ち着く。