徳山鮓に行くのなら関西にも寄ろう、と決まった時に、最初に浮かんだのが、兵庫県塚口のナジャ。
この店ために京都から移動して尼崎に泊まることにしたのだ。
数少ない愛読ブログに何度も登場していて、一度行ってみたいと思っていた。
そうしたら最近、周りの方々が訪れてハマっている。
住宅地にぽつんとあるワインバーを店主が一人で切り盛りしている。
常連さんたちは慣れたもので、キッチンに呼びに行ったり、カウンターでゆっくりと待っていたり。
ワイン用のブドウを栽培しているらしき人が自分の作ったブドウを持ってきて、「食べてみてください」と。
尊敬されているのだなあ。
ワインは色だけ伝えて、お任せをグラスで。
オーストリアのゼップ&マリア・ムスター。
ソーヴィニヨンブラン。
水茄子のトリュフ塩。
水茄子にトリュフ塩と黒胡椒。
簡潔。
プラム、生ハム、ロックフォールチーズ、フランボワーズ(ラズベリー?)ヴィネガー、粒マスタード、黒胡椒とピンクペッパー。
ロックフォールチーズの量が的確。多すぎない。
適量というのは重要だな。
ニコラ・テスタールのルージュ・ラビット。
パーネ・ヴィーノのペッジョ・ドゥエとラ・ストッパのトレッビオーロ・ロッソ。
独特のトロリとした空気。
店主の好きなものしかないのだろう。
個人宅にお邪魔しているような、緊張感と居心地の良さが不思議に同居している。
羊の赤ワイン煮込みのパスタ。
スパイスが香り、雑多さがシルクロードの料理を思わせる。
赤ワインの酸味を活かしていて、コクがあるのに満腹でもスルスルと収まる。
レスカルポレットのラ・プティット・クラブル 2013をいただいて、タクシーを呼んでもらう。
電車の時間を気にするのはもったいないから、尼崎泊にして正解だった。