凄い焼き鳥屋を見つけたというつぶやきあり。
9月からは違うスタイルになるから、今月中にもう一度行きたいと。
それ、ぜひとも加わりたい!
ということで、神保町の蘭奢待。
料理はコースのみ。
前菜盛り合わせから。
レバーペーストやよだれ鶏、こだわりの作り手のチーズとトマト、八街のピーナッツを茹でで。
山芋醤油漬けに山椒パウダー、鶏ハム(?)にジュレ。
白ワインはおすすめいただいた勝沼醸造のイセハラ。
この胸肉を食べて、胸肉感が変わった。
パリっとした皮は炭火の煙の香りを纏い、その下の肉は繊細ながらコクと旨味を湛えている。
物足りなさなど感じさせない。
胸肉の美味しさというのを、初めて知った。
レバー。
きちんと焼かれている。
なのにフワフワと柔らかく、甘い。
レバー自体がこんなにも甘味を持っているのか。
素材の良さもあるとは思うが、焼く技術、塩梅、そういった基本的な作業の的確さゆえだろう。
これを味わって、レアレアなレバーばかりを貴重がる考えを改めた。
うずらの卵。
この小さな卵を、しっかりとタレで味付けしながら半熟に焼き上げるって、どうやったら?
腿の付け根。
筋肉の流れを感じるしっかりとした弾力。
そこからあふれ出る濃い肉汁。
スパイスやハーブは大好きだし、新しい組み合わせを考えるのは楽しい。
でも、盛ることで満足してしまっていたかもしれないなと、ここの焼き鳥を食べて思った。
何かを加える前に、それが本当に必要なのかを問うべきだ。
そしてその前に、塩を適切に使っているか、温度や時間は正しいか、そういう基本的なことをきっちりとして、すでにあるメニューの真の美味しさを味わえているか。
馴染みがあるものを感動するほど美味しく作るためのコツこそ知るべきだ。
最近、自分が感動した料理を思い返してみると、そういうことを突き詰めた結果のシンプルな料理であったなあ。
赤ワインはニュージーランドのピノ。
セレシン・エステイト、モモ。
マリネだったり煮込まれていたり、それぞれに手が加えられ、味付けされた根菜ののったサラダ。
シャラン産の鴨だけでなく、とうもろこしやイチヂク、辛くない黒い唐辛子、蓮の葉のような野菜もこだわりのもの。
うずら卵をお代わり。
噛めば噛むほど旨い干しささみは追加で。
こうなると日本酒ですな。
惣邑。
ほんのりクミンの香るつくねは、きんかんをソースとしていただく。
十四代。
しめの炭水化物は3種類。
とろとろ親子丼。
鶏の美味しさと、それに負けない卵。
しっかりした味付けで酒がすすむ鶏飯。
鶏出汁乳麺。
ああ、汁がたまらない。
黒龍。
親子丼と鶏飯にはスープ付。
卵が濃ゆくてみっちりなプリンがデザート。
いやー、素晴らしかった。
9月の前半に改装して、その後に焼き鳥にこだわらない鶏料理の店になるそうな。
再オープンしたら伺わなくては。
まだもう少し飲みたいチームは、たまたま千住方面でしたとさ。
というわけでボケロン。
箕面ビールのスタウトを。
前回の記憶がないから、リベンヂでモツ煮込み。
スパイシーでこってり。
これならカレー代わりにご飯にかけて食べるのも合いますな。
ピクルスと、
シェリーを2種ほどいただいて、終電に走る。
たまたま知り合いに遭遇して盛り上がったり。
帰り道に寄れるだなんて嬉しいことだ。