まずはグラスの泡をいただきながら。
料理はコースで。
前菜盛り合わせは、ホタテにお茶の葉、中勢以の牛肉、カモのパテにウドのマリネ、青魚のポテトサラダ、生タコマリネ、ソプレッサータで包んだ自家製リコッタチーズ。
蕗味噌のように仕立てられているお茶の葉の、ほのかな苦味とスッキリとした後味。
青魚とジャガイモを一緒にマッシュしたようななめらかなポテサラは、しっかりと青魚なのにワインとも合う。
シマエビのタリオリーニ。
トマト仕立て。
シマエビには細かく包丁を入れたのか、柔らか。
トマトと一体化した海老出汁が広がる。
しっかりとした白か軽めの赤でお願いして、薦めてくださったワインたち。
聞いたことがない葡萄品種のテロルデゴが気になって、こちらにする。
コンチリオのテロルデゴ・ロタイアーノ。
トレンティーノ・アルト・アディジェだそうだ。
華やか。
蕗の薹と発芽玄米のリゾット。
蕗の薹はチーズと合うね。
メインは肉にした。
中勢以の熟成豚肩ロースの炭火焼き、季節野菜のソテー添え。
さすが中勢以の肉、そして焼きの技術もあるのだろう、ナッツの香る豚肉は、脂身部分だけを口にしても重くない。
凝縮した旨味。
ご一緒した友達はメダイの炭火焼き。
デザートはチョコレートケーキ、パンナコッタ、オレンジ関係。
最後にグラスの白を。
アンセルメのシャルドネ。
この店の人は皆、物腰が柔らか。
料理も安定していて、ゆるやかな、でも確実な満足を与えてくれる。
客の年齢層が高めなのも納得。
まるで、ずっと昔からあるような店だ。