今日のアルドアックはいつもと違う。
カウンターにずらりと並んだお惣菜。
シェフのお母様ことオカンの料理を食べる会にお声掛けいただいた。
かかっている曲は、お母様セレクトのドリカム。
とはいえ、お馴染みのカヴァで乾杯。
お浸し梅酢かけ、イカの塩辛、秋刀魚煮、インゲンの胡麻和え、自家製カリカリ梅、ひじきの煮物、出汁巻き卵、ポテトサラダ。
これ、味付けも仕上がりの美しさも、家庭料理の範疇には収まっていない。
驚いて聞くと、以前に小料理屋をされていたそう。
やはり、プロオカンなのだ。
お酒もいつもとは違う品揃え。
日本酒いただきましょう。
野菜の煮しめ。
出汁優位で色も綺麗。
茄子とシシトウの煮びたし。
ワインは日本のもの。
レバーと肉団子と煮卵。
キメ細かな肉団子や臭み皆無なレバーはもちろん、
この卵。
両隣のも見たが、全て同じ火の通りで、傷のない肌。
やさしい出汁が、じんわりと浸みている。
秋刀魚の棒寿司。
酸味や甘味の具合が好み。
小さいころ、冷蔵庫に入っていたコレがシェフのおやつだったそうだ。
食育。
ラムブランデーのハイボールが合うね。
お新香と梅干し。
甘味を足さずに漬けられた梅干し。
完熟梅で作られるため、皮から柔らかい。
そして、毎年大量に漬けて人に揚げ、残ったものを大事に保存しているそう。
その賜物の15年物梅干しは、以前にもシェフの料理の合間にいただいて、感動したものだ。
栗おこわ。
お味噌汁と。
ジャンルが全然違うのに、アルドアックで食事をしている気分になるのは、シェフの料理とリンクしているからだ。
加減の絶妙さ、丁寧さがうかがえる仕上がりの美しさ。
上に重ねられたものより、出汁の旨味で成り立つ料理。
シェリーにも不思議と合っていた。
渋皮がきっちりと一体化して柔らかい栗の渋皮煮。
日本のワインは、やはり日本食に合う。
シェリーのソーダ割りでしめ。
シェフの料理の源流を知って、ますますアルドアック好きになるよね。
年1回くらい開催してはいかがでしょうか?
また別の季節のオカン料理が食べたいです。