2015/02/06

ファロ 黒トリュフ祭り

シンガポール留学からお戻りの姉さん宅で、手際よく作られた料理とともにヴーヴ・フルニーの飲み比べをさせていただき、

ネイルアートと肌の手入れを怠らない男性主催の食事会へ。

ファロの黒トリュフ祭り!
だから黒葡萄の泡で乾杯。
フェッラーリのペルレ・ネーロ 2005。

料理だけでなく、ワインも合わせてセレクトされたコースを。

黒トリュフのフリット。

ガリッザクッ。
厚切りの黒トリュフ。
衣はゼッポリーネをイメージしてピッツァ生地。

パン用のオリーブオイルも上質で、青い実の香り。

次の料理に合わせて、シチリア、グッチョーネのトレッビアーノ 2013。
シェフソムリエの本多さん曰く「とてもお得」。
確かに。でも、家ではこんなに良い状態で飲むことはできない。

帆立貝と蕪のロワイヤルスープ、黒トリュフを浮かべて。

帆立貝のフランの上に黒トリュフのクリーム、さらに蕪のスープ、そして黒トリュフ。

サルディーニャ、カピケラのヴェルメンティーノ 2007。

琥珀色でビオらしい酸味と捻りのあるワインが、続く料理と素晴らしく合う。

オマール海老のソテーとシェリーヴィネグレット、黒トリュフがけ。
添えられたのは大麦(?)とレンズ豆、さらにオマール&黒トリュフを和えたもの。

黒トリュフはザクザクという歯触りも楽しむものだと、ファロで食べるたびに思う。
そして、このオマールの弾力。

さらに白。
ウンブリア、カステッロ・デッラ・サーラのチェルヴァロ 2004。

鶏のムースを詰めたトルテローニ、黒トリュフの香り。
緑はつぼみ菜。

ムースが流れ出てしまうから、1口でいってくださいとのこと。
従って、丸ごとトルテローニと黒トリュフソースを頬張る。
美味しさに奇声が。
熱々の鶏出汁が口中で爆発し、クリーミーなコクと力強い黒トリュフの香りと混ざり合う。

そしてワインが、負けていない。さらに盛り上げる。

とうとう赤。
メニューに「Vecchia annata」と書いてあるから期待していたが、予想以上の古さ。
なんと1975年。
アントネッラ・カヴァロットのバローロ。

いまだフレッシュさを残す。
こうありたいものよのう。

目の前でたっぷりと卸しかけられる黒トリュフ。

みっちり。

黒トリュフで覆われたリゾット。
そのメニューに偽りなし。

メインに向けてのワイン。
フリウリ、ロンコ・デル・ニェミツのコッリ・オリエンターリ・デル・フリウリ・メルロー・ソル 2006。

メルローの奥深さを知る。

鴨とフォアグラのパイ包み焼き、黒トリュフソース。

1人1パイ。

中には、鴨と一緒にザクっと黒トリュフ。

軽やかな歯触りと濃厚なバターの風味を併せ持つパイは、ボリーさんの教えの通り、こんがりと濃い色になるまで焼くのだそう。


以前、ミラノのクラッコで白トリュフコースをいただき、無理やりな白トリュフ使いにうんざりとしたことがある。
どんな高級食材も、そこに愛がないと料理として完成されないのだと思い知った。
それに比べ、このファロのトリュフ(白でも黒でも)祭りには愛が溢れている。
まずは美味しいこと、トリュフがあることでさらに美味しくなること。

チーズを頼まずにいられようか?

イタリアらしいものを。
蜂蜜も特別なものだったような。

合わせてワインも。

マージのコスタセーラ・アマローネ 2006。

デザートはワゴンで。

ババにシュー、ここでマストなクレーマ・カタラナ。
ジェラートはマンゴとミルクだったような。

デザートに合わせて、ちょっとした遊び。

マルヴィラのビルベットに、

発泡ワインを注ぐ。

注いだのは同じくマルヴィラのリヴ・ゴーシュ。

やわらかくまとまって、甘味と酸味のバランスが取れる。
面白いなあ。

ファロはイタリア料理という枠には収まらない。
ただ、とにかく幸せなレストランだ。