西荻に来たら、モイスェンに寄って、焼き菓子を買って帰りたい。
いつも土曜の夕方には売り切れてしまっているけれど、この日は昼まで台風が来ていたから、ガレットやマドレーヌを買うことができた。
しっとりとしてバターの香りが濃く、美味しい。
本日のメインは鮨。
以前、西荻在住の方が連れてきてくださって印象深かったまるふくに3人で。
完全にお任せ。
まずはつぶ貝。
そう、私は白身の魚を覚えていられない体質。
ヒラメだったかな?
品よく散らされた柚子の香りが、ねっとりとした白身に絡みつくよう。
ここは、数日熟成させたネタをいただける。
吸い付くような食感で、旨味が増した熟成白身魚の美味しさ。
しかし、こんなに白身魚とヒカリモノが好きなのに、記憶がついて行かないのは何故だ?
魚の名前や旬を知り、刺身を食べて何かがわかるような人を尊敬する。
私にわかるのは、それが美味しいということだけだ。
金目の身の部分だったような。
イカ飯。
甘めのこってり味を挟んだり、緩急をつけてくれるのもイイ。
認証バッヂ付きの鮭児。
これはホタテか?タイラ貝だっけ?
このタコがクニャンクニャンに柔らかくて、好み。
何貝かね?
噛むと、香ばしさに唾液があふれ出る。
煮牡蠣はわかります。
日本酒もお任せで。
鮨の流れに合わせてマダムが出してくださるのが、ぴったりで。
イカは塩すだちで。
あん肝。
遊穂は燗で。
カワハギの肝和えだったか?
ぶわっと盛り上がった後に、またすぐに新しい美味が来る。次々と。
それを繰り返していると、テンションが異常な高さに。
煮アワビ様。
シメサバ。
ハマグリの白濁した汁。
きゅっと口の中が縮んだ後、旨味にゆるりと脱力する。
ご飯を入れたいと話していたら、酢飯を入れてくださった。
こちらの赤酢のクセとよく合うなあ。
細かく包丁が入った秋刀魚。
小肌。
ボタンエビのこの姿。
濃い。
トロ。
穴子。
塩でいただくウニは手渡しで。
ホロリ、そして、ひたすらにウニ。
卵。
何巻だったかね?
このタイミングでいただくと、海苔の香りにハっとさせられる。
金目皮目の炙り。
ホタテかタイラ貝。
美味しかったという記憶があれば、それで良いではないかと。
卵かんぴょう巻き。
最後にはフレッシュな桃リキュール。
ちょいと飲み過ぎ、他のお客様を巻き込んで、盛り上がってしまった。
美味しさと楽しさの余韻と、ぼやけた記憶を抱えて帰る。
コストパフォーマンスの高さが凄まじい。
遠方なのが残念だが、良い鮨屋は地域の宝。