隊長がバンコクから帰国した目的は、六本木のさだ吉で行うイベントだそうな。
遅い時間に1人なら入れるかも、と聞いて、運動の後に駆け付ける。
カウンターに座って、ボランジェを。
牡蠣フライ塩卵ソース。
塩卵独特のクセはあるのだけど、すんなりとシャンパンに合う。
ウマヅラハギ、ソムオー、柿のヤム。
これぞタイ料理、そして隊長の料理だ。
甘さとフレッシュさ、ナンプラー、そして歯ごたえのバランス。
これ以上でも以下でも違う、完璧と呼びたい頃合い。
5日目でいい醗酵具合だと聞いて、鶏軟骨の醗酵揚げ。
この酸味、好きだなあ。
冷めても美味しいカリッカリの揚げっぷりも。
料理に合わせてオススメのワインをいただく。
マルティ・セルダのエル・チチャレロ。
エビ味噌とカボチャのスープ。
タイ中部の料理だそう。
辛さはなく、じんわりと柔らかい。
エビ味噌は主張しすぎず、旨みと深みが溶けている。
ピータンガパオ。
ししゃもターメリック揚げ。
病み付きになるカリカリ。
これは湯呑みで、と出されたのがヒトミワイナリーのワイン。
なるほどね。
最近、ここのワインの風味が過剰に感じられることが続いていたのだけど、すんなりと馴染めた。
香りを増幅させないほうが良い場合もあるのだなと。
自家製醗酵ソーセージと春雨の炒め。
ほんのり温かい。
そして、セロリの葉がピタリとハマる。
ホワイト・ゲリラのベルデホ。
軍鶏のレモングラス蒸し。
このソースを何かにつけて食べたい。
ブリオッシュが合いそうだ。
隊長の探求心と、お店の方の腕、そしてワインのセレクトの相乗効果にやられた。
いつかこちらで、コース仕立てでアルコールのペアリング(ワインだけに限らず)と共に隊長の料理を味わいたい。
紛うことなきタイ料理なのだけど、味の再現だけでは満足していない。
貪欲に自分が最も美味しいと思うものを突き詰めた結果の料理たち。