池尻大橋のLien。
ご一緒した方がぜひにと選んでくださったここで、新しい店にも行ってみるもんだと、久しぶりに思った。
幸運にもカウンター席。
目の前には無骨で自然な野菜たちが出番を待っている。
まずはシャンパン、ワイン2種のグラスワインセットを。
ヴーヴ・ド・ノーザック。
コースは皿数別で3種類、アラカルトでもよいそう。
前菜もメインもデザートも選択肢が広く、池尻大橋という場所柄か、かなりお得感がある。
もちろん、最も皿数の多いコースをいただく。
アミューズ・ブーシュ2皿、メニューから選べる前菜2皿、その日の魚料理、メニューからメイン1皿とデザートで、4700円。
メインで追加料金があっても、500円や1000円。
最初のアミューズ・ブーシュの紙に包まれた中は砕いたナッツで覆われたフォアグラ。
リンゴのピュレとブリオッシュとチーズスティック。
セットのグラスワインで、選んだ料理によって違うものが出るというのにも驚いた。
私は北海道ワインのケルナー。
セバスチャン・ヴリュネのヴーヴレだったり、
シャトー・アントニャックのペイル・ジャックだったり。
パンは自家製と近所のパン屋さんのものと。
アミューズ・ブーシュ2つめは、脂ののったブリ、タコ。
マヨネーズはエストラゴン入りだったような。
選んだ前菜1皿目は、北海道産秋刀魚のテリーヌ。
内臓のムースを巻いてある。
苦さはあっても、生臭くなく、秋刀魚を丸ごといただいているような料理。
ワインともよく合う。
フルーツトマトやマリネにした野菜と。
こちらは瀬戸内海直送ムール貝、真牡蠣、北海道産ホタテ、焼き海苔の温製テリーヌ。
海!
石川県産真鯖のヴィネガー〆、クスクス、ノマド野菜のソテー。
ドメーヌ・ダルデュイのシャルドネ。
2皿目は、ハンター吉井さんの京都丹波産鹿肉と猪肉のミックスパテ。
上にはチャツネ的なもの。
肉肉しさがありつつ、軽やか。
青森県陸奥湾活〆渓流サーモンのミキュイ、秋、根菜のピュレ。
愛知県東三河直送、山吹ウズラのソテー、フランス産栗のヴルーテ。
四恩醸造のワインもオンリスト。
魚料理はサーモン。
天然のなめ茸のソテーと。
前菜にサーモンを選んだ人には、鱧とハム(?)のフリット。
ボトルで頼んだ赤ワインの写真を撮り損なったが、ブルゴーニュのピノだったような。
この時期だから、メインはジビエを選ぶ。
ハンター石井さんの千葉県沼南町産青首鴨の半身ロースト。
添えられたヒラタケや蕪がまた、ジューシー。
こちらは牛。
赤身の肉が香ばしい。
メニューを選ぶ時に、ちょうど目の前で調理されていて、思わず頼んでいた鹿。
千葉県産日本鹿ロース肉のロースト、ばら肉のコンフィの盛り合わせ。
デザートまで全力投球なラインナップ。
千葉県産和栗の焼き立てタルトと、ミルクのアイスクリーム。
千葉県産和栗のシブースト、黒ビールのアイスクリーム添え。
本当に黒ビールだ。
青森県トキワ養鶏ホワイトエッグのプリンは、誕生日プレートで。
おめでとうございます!
どの料理をとっても抜いた感じがない。
自分が頼んだ料理に満足し、ご一緒した方々のものにも頷き、さらに頼んでいないメニューも気になる。
メニュー数が多く、同じ季節に何度来ても飽きることはないだろう。
ビストロよりもちょっと良い雰囲気で、少しめかして行きたいような店。
居心地がよく寛げるのは、シェフがストイックでも感じがよく、スタッフの方々ものびのびとしているからかもしれない。
オススメの店を聞かれたら、しばらくはここをあげると思います。