同じ日の別のグループも友達で、貸切りとなったアルドアック。
早く着いた人は、バスクのセルブというクラフトビールを飲んでいた。
ヨーロッパでもクラフトビールが流行りですな。
ビールは別で飲んできたので、泡から。
マル・デ・フラデスの。
料理はそれぞれのグループで別のものが出ることになっていたそうだけど、それを合わせてみんなで少しずつ色々と食べるようにしてくれるとのこと。
嬉しいなあ。
前菜盛り合わせ。
枝豆のムース、トウモロコシのパテ、タコ焼き型トルティージャ、鮎のリエット、チョリソ。
鮎らしい苦味も渋味も青さもあるのに、まろやかでワインにも合うリエット。
ワインは料理に合わせてクラスで出していただく方式。
パシオン、ロゼ。
ガスパチョも最後ですかね。
ライムの香りのクリーム、アボカドソース、ブルーチーズ、チョリソ、キュウイ、ブルーベリー、桃、トマト、そしてゆかり。
そこにトマトと桃の冷たいスープを注ぐ。
ゆかりはそれほど主張せず、その鄙びた塩気で桃とトマトの甘さを料理として成り立たせる役割。
今年は3種類のフルーツを使ったガスパチョを出したそう。
苺から始まって、アメリカンチェリー、そしてこの桃。
来年の夏が楽しみだ。
やわらかなタコにラルドをのせ、パプリカマヨ、乾燥させた黒オリーブの粉。
必然の組み合わせ。
タコがやわらかく、ラルドとリンクするから良いのだろう。
硬い茹でタコにラルドを巻いても、この一体感はない。
今後、イネディットはあまり置かないかもと。
残っていた少しをいただく。
貸切りだと、作られているものが確実に自分の口に入るという安心感がある。
トレジョ・クリサリス。
待ってました。
何度食べても色あせずに美味しい。
いつも全く同じでなく、使われている魚によってちょっとだけ違う風味があるのだが、毎回確実に感動する。
シェリーの香りのする泡。
コラボものなのだそう。
じっくりと仕上がっていく様子を眺めていたパエージャ2種。
イカ墨と、秋刀魚。
アリオリは両方に、レモンは秋刀魚だけに。
しっかりと秋刀魚で、でもやっぱりパエージャ。
こってりと薫り高いオイルが、秋刀魚を活かして伸ばして丸め込む。
グラン・フェウドのロゼ。
皮がパリっと焼かれた地鶏にイチヂクのソース。
モロヘイヤを添えて。
焼く技術も素晴らしい。
ボテガス・アバニコのエテルヌム・ヴィティ。
この豚!
はしゃがずにいられようか。
ザクっバリっ!切り分けられる音からして美味しい。
当然、インスタに音入り動画をアップ。
煎餅のようにしっかりと焼き上げられた香ばしい皮の下には、ジューシィな肉。
そうだ、豚はスペイン料理の象徴的な素材じゃないか。
コースでは次はデザート、でも、こんなに盛り上がってしまっては、胃袋が広がって終われない帰れない。
お任せで追加お願いします。
箸休めとして浅漬け。
そしてギンディージャ酢漬け。
ひよこ豆とホウレンソウのアンダルシア風煮込み。
ひよこ豆でトロミが加わったスープの旨味の濃さ。
ところで、何をもってアンダルシア風と言うのだろう?
バルの定番、キノコのグリル。
ジュワっと溢れるキノコ汁とチョリソの旨味が溶けだしたオイル。
ここでチャコリですか。
ゴロンドーナ。
さすがの注ぎっぷり。
野菜の煮込みに半熟目玉焼き、そしてやわらかなチョリソ。
よーく混ぜて食す。
旨いに決まっている。
いい感じに酒が回った身体に、アサリがしみるねえ。
軽やかなシェリーが好きだ。
ラ・ヒターナのマンサニージャ。
カルド・ガジェゴ。
滋味滋味。
こういう深い味わいは、どうしたら出せるのか?
煮込めばよいというものでもあるまい。
トロリとした鯵のマリネに山羊チーズ、野菜のソースをちょびっとのせたカナッペ。
ビールを出してくれようとしたのだけど、この時点でビールは無理。
で、代わりがシェリー、アモンティリャードですか。
パタタスブラバス!アリオリソース付き。
辛味を効かせたここのブラバスソースがまた、好きでね。
ビールを出そうとしたのも納得。
でも、アモンティリャードとも合うという驚き。
やっとデザート。
いくつかの種類をそれぞれに。
こちらはナッツのタルトと、アイスは何だったっけ?
黒蜜みたいなペドロ・ヒメネスが合う。
スペインらしいパッケージの干しブドウをつまむ人もいたね。
桃の赤ワインコンポートとソルベ、そしてアイス。
これには
やっぱりパチャラン。
まだもっと食べたいーという私のために、パンに煮込みのソースをかけて出してくれましたとさ。
この会に加えていただき、ありがとうございました。
さらに、私のわがままに付き合ってくれたシェフと皆様に心からの御礼を。
並びのイタリアンバルでビールをひっかけて帰ったんですけどね。