久しぶりのアルドアック。
ずっと来たかったのだ。
カヴァはコレット、トラディショナル。
フエという塩が優しく旨味優先のサラミ、タコ焼き器で焼いたトルティージャ、小さなトマトの赤ワイン煮。
リンゴのコンポートにブルーチーズとメンブリージョとホワイトチョコの組み合わせは、それぞれの風味が畳み掛けるようにやってくる。
新タマネギの甘いクリームに清見オレンジのフレッシュな苦味。
これにはチャコリですね。
と、ゴロンドーナ。
次の料理にはロゼ。
パシオン。
砂糖と塩でうっすらと〆て、かろうじて火を通したイワシに、ウド、フェンネル、羊チーズ。
チョリソが香る苺のガスパチョ。
アクロバティックな組み合わせが、当たり前のようにしっくりと馴染んで一体感がある。
それがアルドアックだ。
リッチな白を。
2/vb、Blanc de Negres de Capcanes
待ってました。
これをいただかずにはいられない、干し鱈入りペーストを詰めたパプリカ。
小さいがジューシィで風味の濃い椎茸にラルド、茶色い粉は椎茸の軸の粉末。
あがるねえ。
イカ墨のパエージャ。
こういう定番的なものも、アルドアックでいただくと洗練されていて、でも旨味が濃くて、唸る。
アリオリでさらにコクを増しつつ。
アラヤンのロゼ。
川俣シャモにスパイシーな野菜煮込み。
シャモ自体も火が入ったことに気付かなかったのではないかというような。
瑞々しく歯や舌に吸い付く。
カン・フェイセスのシャルドネ 2007。
コースではこの後にデザートだけど、もちろん追加をお願いする。
お任せで。
ほんのり燻製香のカツオ、パクチーソース。
モンティーリャ・モリレスのフィノ、ロス・アミーゴス。
茹でタンにブルーチーズとマスタードのソース、アリオリ、揚げ芋。
どうしたらこんなにプルプルに茹でられるのだろう?
ほどけるように柔らかく軽やかなのに、美味しさはそのまま蓄えられている。
ソースのクセがまた、素晴らしく合う。
鯛に魚介濃厚でいてキリっと締まったサフランソース。
ボテガス・アバニコのディルヴィオ、アルバリーニョ。
デザートではなく、チーズを。
食後酒にする人も。
デザートの人にはコーヒープディング。
何度来ても慣れることも飽きることもなく、常に感動がある。