2016/01/16

Dum Pukht : インド8日目(デリー)

ホテルでしばし休憩し、気を取り直して夕食。
チェンナイのファインダイニング体験に味をしめて、デリーでも行っておこうということになる。
食堂も美味しいし楽しいが、ファインダイニングにはまた違ったインド料理の世界があり、どちらも味わってこそだと思うのだ。

zomatoで検索。
レイティングの高いITC Mauryaホテル内のDum Pukhtに狙いを定める。
コンシェルジュに予約を頼もうとすると、このレストランは予約を取らないから、開店時間に直接行くようにとのこと。
ホテル内のレストランが予約を取らないってどういうこと?
自分で電話してみると、満席だから空いたら連絡するよと言われる。
やっぱり突撃するしかないわけか。

ちょっと前に着き、開店とともに入店。
無事に席を頂戴する。
押さえた色調でもインドらしい華やぎがあり、美しい店内。

テーブルの設えも上品だ。

そして充実のワインリスト。
チェンナイで割って涙を飲んだスーラの泡もある!
それ、グラスでお願いします。

フルーティ。

パリッパリのこれ、手を出さずにはいられないつまみ。

北インド料理の店では必ず紫タマネギのスライスが出るんだな。
胃を活性化させるような気がする。
生モノを避けていたインド旅行中、これだけは食べていた。

他の店もそうだったが、レモンの切り方がタイのマナオと同じ。
というか、インドでレモンとして出てくるものはマナオではないかと思う。

赤はボトルで。
同じくスーラのメルロー・マルベック。
包み込むような温かみがあるワインで、インド料理とよく合った。

ワインがある食卓。

料理の選択はサービスのお兄さんにお任せする。
勝手がわからない店では、それが一番確実。
コースは大人数用なので、アラカルトが良いですよとのこと。

Jhinga Dum Nisha。
Dumというのがたびたび料理名で出てくるので調べたら、蓋をして蒸らす調理法であるそうな。

大ぶりの海老をチーズとヨーグルトでマリネし、タンドールで瞬間火を通したもの。
サフランで香りづけした魚介のソースでいただく。

まるでオマールのような弾力と風味を持つ海老。
ソースの爽やかなコクにぐっと心を掴まれた。

また、ワインが合うんだ。

タンドールで焼かれたナン。

Diwani Handi。
メースとカルダモンが香るラムのシチュー。

ビリヤニ形式で密閉されて蒸し焼きされたのは、

Guchhi Pulao。

プラオとなっていますが、ビリヤニと同じ作り方ですよとのこと。
サービスのお兄さんイチオシのメニューで、Guchhiという特別な茸を使ったベジビリヤニなのだそうだ。

Guchhiって、アミガサダケのことか!
なんと素晴らしい香り!
アミガサダケとギーとバスマティライス、そしてカルダモンが混ざり合ったこの芳香は、インドから帰ってきた今も鼻の奥で思い出せる。

スパイスを加えたブラウンライタを混ぜつついただく。

今まで食べたアミガサダケ料理の中で群を抜いて印象深い。
恍惚という言葉が相応しい風味だった。

お兄さんありがとう!
感想を聞きに来たマネージャーに、情熱的に感動を伝える。

時間とともに裕福そうなグループで賑わい始める。

Gulab Ki Kheer。
バラの花弁を入れたミルクを甘く煮詰めたデザート。

食後にコーヒーを。
合計14,820.57ルピー。


東京にも、インド料理のファインダイニングってあるのだろうか?
スパイスを多用する料理は低くみられる傾向がある気がする。
和食やフランス料理、中華料理に全く劣らない、繊細で緻密な感覚を必要とする料理があるのに。
もったいないことだ。

こういった店は設えだけでなく、使われている材料や手間のかけ方の違いが明らかだ。
雰囲気が良いだけの高級店も多くあるのだろうが、やはりzomatoは裏切らない。

同じITC Mauryaホテル内のBukharaというレストランもzomatoの評価が高い。
次回デリーに来ることがあったら、このホテルに泊まってみたい。
宿泊先ホテル内に行きたいと思うレストランが入っているというのは、何かと助かるからね。