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2015/10/18

Au Souper Fin

ノルマンディーのレストランを検索していた時、あるサイトで気になったのが、Au Souper Fin。
ルーアンから車で1時間くらいのところにあるFrichemesnilなる村にある。
友達に予約をしておいてもらった。

他に店というものが見当たらない、集落のような場所だが、ここは洒落ている。
そして、月曜日のランチだというのに、客がけっこう入っていた。
週末は予約が必要だろう。

スパイスの香るカボチャのスープや小さなパテ・ド・カンパーニュなどをシャンパンと。

エトルタを出てからなんだか気分が悪いと思っていたのだが、やはりかなり体調が優れない。

バターはボルディエ。

スズキのカルパッチョ、タヒニソース。

洗練されていて、エスニックでありつつも仕上がりはフランス料理。

サン・ピエールの下にはズッキーニのスパゲッティ風、マドラスカレーソース。

これも、カレーが程よく、すごく好み。
なのにああ、気分が悪くて胃が食べ物を受け付けない。

メインの鳩にいたっては写真さえ取り忘れた。
鳩続きであっても嬉しくいただける鳩と、モーという場所のトランペット茸の組み合わせ。
食い意地を振り絞って無理やり少し食べたが、やはり残してしまった。
美味しさに盛り上がって、ワインを追加し、チーズもプラスするような料理たちだったのに。

デザートはミルフィーユ。

体調が悪かったのが心の底から口惜しい。
ルーアン方面に行くならわざわざ寄るに値するレストラン。
どうしてもリベンヂしたい。

2部屋だけの宿泊施設も併設されている。

何かあるかと周りを散歩したが、小さな市庁舎と小学校以外は民家しかない。
すぐに村の外に出てしまい、放牧されている羊と出会う。

人を怖がることを知らない、幸せな羊たち。
何かくれるのではないかと近寄ってくる。

こんなところに週末の家があったら、素敵だろうなあ。

ノルマンディーは誇張でなく、そこらじゅうに牛が放牧されている。
白黒や茶色や白や、色々な牛が、たっぷりと生えた緑の草を食む。

塩気を含んだ草を食べた牛の乳が、チーズに最適なのだとか。

どうにか車を停められそうな場所を見つけてもらい、近づく。

やつらも幸せだから、人懐っこい。
こちらが怯むほどに近づいてくる。

その土地の風土を体験すると、そこで産出される食べ物への興味が深まる。
自分は特にフランス好きというのではないが、機会があってたびたび来ることになって、田舎に行くと、フランスの食糧自給率の高さや、それによる食の豊かさというのを実感する。
よく「東京はフランス料理もイタリア料理も本国より美味しい」と言う人がいるが、それには賛同しかねるといつも思う。
料理はその土地で取れる食材に根差しているし、ずっと食べてきた人々によって切磋琢磨されてきてもいる。
技術を習得することはできるが、環境までは輸入できない。
東京で食べるのとは別物であるし、やはり行って食べる意味があるんじゃないかと。

Etretat

オンフルールから車ですぐのエトルタに寄る。
前回蚤の市で買った皿のタイトルがエトルタだったから、どんなところだろうかと思ったのだ。

煉瓦と木の古い建物に目が行く。

木に彫られた人や動物。

断崖に囲まれたビーチが有名な観光地だ。

近いほうの断崖に上る。

上にある小さな教会には、魚がいて、海辺の町らしい。

さて、昼ごはんのレストランに向かおう。

2015/10/15

SaQuaNa

オンフルールに泊まることにした最大の目的は、このレストランが良さそうだったから。
SaQuaNa。
サカナという名前は、洞爺湖のミッシェル・ブラスにいた経験のあるシェフだからだろう。
パリでは何かと肉を食べることが多いので、海のあるノルマンディに行くのであれば、魚料理に定評があるレストランに行きたいと思っていた。

後から聞いたところによると、スーシェフが日本人で、もう6年も働いているのだとのこと。

まずはグラスのシャンパンで乾杯。
ミッシェル・ジュネ。

アミューズ・ブーシェには海苔など和の素材が散りばめられているが、上手く馴染んでいる。

ワインはオススメの白を。
Domaine de MontcyのPlenitude 2011。

以前にも思ったし書いたが、フランスでオススメのボトルワインを尋ねた場合、値段を伝えなければ、一番低い価格帯のものを推してくれる。
上限を伝えても、それを下回る中でバリエーションをつける。
東京では、値段を伝えてもそれを超えたものをイチオシされることが多く、ちょっと疑問に思っている。

スペシャリテの1つだという、シェフの出身地方のクレープ。
周りはカリっとキャラメルのような甘苦さがあり、中がスフレのよう。
トリュフの香り。


瑞々しい鯛、ビーツとアーティチョークのチップス、ポレンタのクリーム、シトロンとパプリカ。

イズニーのサーモン。
どちらも火入れ加減が好み。生過ぎず、うっすらとまんべんなく火が通っている。

フロマージュ・ブランのソース、生のセップ、アサリ、ベルガモットの香りのノワゼット・バター。

香りの組み合わせにうっとり。

メインは鳩。
煎餅のようにパリパリしたもの、黒い人参、ヴォライユのクリーム、カカオ。

日本を発つ直前の鳩が素晴らしすぎて、これはちょっと筋っぽく感じてしまった。

ノルマンディーを車で旅すると、そこらじゅうで牛が気持ちよさそうに放牧されているのを目にする。
ああやって育てられた牛のミルクから作られるチーズは美味しかろう。

期待以上で、満腹になってしまったという友達の分まで喜んで頂戴する。

赤をグラスで。
シャトー・ド・ラ・リキエールのTucade 2012。

イチジクとオレンジのタルト。
シブースト・クリームとソルベ。

噂に違わぬ完成された料理。
塩加減も火入れも組み合わせやポーションも、とても好みだ。
様々な歯ごたえを組み合わせてあるのも。

私たちがいただいた料理のコースは80ユーロで、お得だと感じた。
さらに3品多い120ユーロのコースもある。

旅先という贔屓目を抜きにしても、価値がある食事だった。

Honfleur

夕方、宿泊するオンフルールに着いた。

小さな港町。

すべてがこじんまりとして、かわいらしい。

歩いてすぐに端っこに出てしまうような。

観光の中心は旧港で、小さい船やクルーザーが止まっている。


旧港の周りは観光客向けのレストランやカフェ。

木やレンガで作られた昔ながらの低い家が並ぶ。

木造のサン・カトリーヌ教会には、夕食後の散歩で何気なく通りかかり、あとから検索して何かを知った。

レストラン以外は全然調べてなかったんだよね。

オンフルールに泊まることにしたのも、パリから程良い距離で、全く違う景色が見られ、何より、良さそうなレストランがあったから。

現代とは思えないような屋根の連なり。

サティの生家は見る必要ないと聞いて、そもそも興味もなかったし、心置きなくスルー。

フランスで木造というのは珍しいので、中も見てみようと、朝のサン・カトリーヌ教会へ。

船を作る技術を用いたそうで、天井は船底をひっくり返したようだ。



旧港の周りのカフェで朝食。
カプチーノを頼んだら、ウィンナー・コーヒーのようなものがやってきた。

フランスで泡立てたミルクが入ったコーヒーを頼むのは難しい。
カフェ・クレームと言っても、カフェ・オ・レが来ることも多い。