2018/08/19

グリュオラローズ 1975

札幌在住のお嬢様がお引越しの際、はみ出たワインの中から古いものを送ってくださった。
古いものの抜栓は自分ではできないと、ずいぶん前にファロ資生堂に送り付けた。
飲まないまま幾年月。
そんな折、ファロ資生堂が変わってしまうということになった。
いつもお連れくださる常連の方から、ソムリエの方が送ったうちの2本はぜひ飲んだほうが良いとおっしゃっていると聞き、改装休業直前のファロ資生堂へ。

うち1本はグリュオラローズ 1975。

もう1本はシャトーメルシャンの1973。
どちらも札幌の邸宅の納戸に放置されていたとのことだった。

結果として、グリュオラローズは抜け殻で、まさに開高健の小説にあるような寂しさを感じさせた。
やはり、環境が過酷過ぎたのだろう。

方や、シャトーメルシャン 1973。
コルクの臭いが少しだけあるが、たくましさを感じさせた。
年齢が個性として、魅力になっている。
ソムリエ様は、サルディーニャのあるワインに似ていると言って、急遽ボッタルガを出してくださった。

これらは、わざわざ抜栓していただく必要はないと判断。

別にペアリングのワインをお願いしつつ、料理は常連様スペシャルで。














本当に素晴らしいレストランだったのに、改装後はコンセプトが完全に変わってしまったそうで残念でならない。
料理やワインリストなど、同じような方向性に集まっていく昨今、新しい店を開拓する気力が失せている。
好きで、自分にとって都合の良い店に何度も通いたい。
とはいえ、こうやって好きな店がなくなってしまうことがあるのだから、情報収集だけは怠らないようにしよう。