2015/12/12

チニャーレ 移転後初

学芸大学前から駒場と神泉の間くらいに移転(?)したチニャーレに、予約が取れたとお誘いいただいて。
ありがたいことです。

シェフの集めてきたものが詰まった空間は、

すでに昔からあるような馴染みっぷりで、すごく洒落ているのに居心地が良い。

馬の頭の像も家にあったそうで、使いもしないものを買ってしまいがちな人間としては、励まされるような。

歩いて来たので、まずはビールで喉を潤す。

虫養いに自家製のホカホカパンとバター。
普段は食前に出されるパンにはあまり手を出さないが、ここではあっという間に食べ尽くす。
チニャーレのパン、すごく好みなのだ。

食材の説明をうかがい、結局はお任せのコースで。

この日のチーズはモンドール、青かびのフルム・オー・モリー、味噌漬けのようなクージュ・フォーリオ・ディ・カスターニャ、白トリュフを挟んだ白カビチーズ。

ワインも好みを伝えてお任せで。

バッケレート・テッレ・ア・マーノのサッソカルロ 2012。

アンティークかな?クリストフルのカトラリーにお箸。
お箸が出るのには理由がある。

長崎産の生牡蠣はミルキー。
オリーブオイルとレモンで。

青森産寒平目と宇和島産本マグロ中落ち刺しはわさびと溜まり醤油で。
不思議と日本酒を欲しない。

かなりビオビオしいオレンジワイン。
デナーヴォロのディナーヴォロ。
少し置いて還元臭が去ったところでいただくのがいい。

島根産セイコ蟹のセビーチェ。
ここのシグニチャー的なメニュー。
ライムを絞って、アリッサソースとともに。

海老芋にラクレットチーズをトロリとかけて。
キュウリのピクルスと生姜。

小さな伊勢海老のブイヤベース。
濃厚なスープにパンを浸して、吸いきる。

合間にチーズが出てくるのは、いいもんですな。
生ハムとローストした胡桃、小さなオリーブ。

ドミニク・ローランのブルゴーニュ 2011。

するりと噛みきれるやわらかな和牛舌のボッリート。サルサヴェルデ添え。

山椒のパスタ。
手打ちパスタに軽めのトマトソース、爽やかな痺れの青い山椒。
山椒のカリカリとした歯触り。

いくらでも食べられるよね。コレ。

ラ・フランス(?だったような?)とパンナ・コッタ。

食後酒をいただき、幸せな気持ちで帰路に着く。

カウンター席の他にMax8人座れるテーブル席あり。
今回はテーブルだったのだけど、存分にケアをされていると感じた。
学芸大学前のあのスペースが特殊だから、その効果で親密さを感じたのかと思っていたが、シェフの懐の深さや心配りが理由なのだとわかった。
広くなっても変わらない温かさ。
ゆったりとしたスペースで食事ができる分、料理をより味わえると思う。

全くついでがなく、どの駅からも離れている場所ではあるが、たびたび通いたい。